ミャンマーの「ロヒンギャ問題」

出典「国連UNHCR協会

今日の新聞に久々に「ロヒンギャ」という文字がでていたので、思い出したようにブログにしました。

2017年のミャンマー政府軍による「ロヒンギャへの掃討(そうとう)作戦」時にメディアに大きく取り上げられたので興味を持ったのですが、現代のような発達した時代でも、残虐な行為が世界ではあるんだという事で、背筋が凍りました。

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2017年のロヒンギャ掃討作戦

ロヒンギャは、ミャンマー国籍を持たず、主にミャンマー西部のラカイン州に暮らす約100万人のイスラム系少数民族で、1990年代から差別と激しい迫害にあってきた民族のようです。

ミャンマー国民からすれば、宗教も違えば、容姿も言葉も違うので、ミャンマーに無断で住み続ける邪魔物的人種だったんじゃないかと推測します。

過去にも、2016年に、国境検問所などを救世軍が襲撃した経緯があり、その時もミャンマー政府軍はロヒンギャ族の村々を焼き払うなどの過剰作戦があったので、隣国のバングラデシュへの難民が増えたという事があったようです。

そして、2017年8月25日、ミャンマー政府軍がロヒンギャ族を追い出すきっかけとなった事件が、アラカン・ロヒンギャ救世軍とミャンマー政府軍との闘いだったようです。

2017年8月25日、ラカイン州北部で新たに激しい衝突が起こり、ロヒンギャの人々が一気に隣国バングラデシュへ避難を始めました。避難してきた人々からは、一般の市民が激しい暴力や性的暴行を受け、家族を殺されたり家屋を焼かれるなど残虐な行為を受けたことが証言されています。人々の多くは険しい山の中を徒歩で避難しましたが、避難の混乱で家族と離ればなれになったり、命を落とした人もいます。また、粗末な漁船に乗って海から避難しようとする人もいますが、モンスーンの影響を受けて海は荒く、子どもを含む犠牲者が多く出ています。(引用「国連UNHCR協会」)

ミャンマー政府軍は、ロヒンギャ救世軍との衝突をきっかけに、ロヒンギャの人々を追い出しにかかり、村々を焼き払ったと同時に、人々も大人子供かまわずに殺していたようです。

何と恐ろしい事ができるのか!?

1ヶ月で、6700人虐殺

出典「AFPBBnews

MSF(国境なき医師団)は、死亡率に関する遡及的調査をバングラデシュのコックスバザール県内にある難民居住地の異なる6ヵ所で11月初旬に実施した。調査対象地域の人口は60万8108人、そのうち50万3698人は8月25日以降ミャンマーから避難した人だった。

一連の調査では、8月25日から9月24日にかけての死亡原因の少なくとも71.7%は暴力によるもので、その中には5歳未満の子どもも含まれていた。少なくとも6700人の成人と730人の子どもにあたる。暴力関連の死因の内訳をみると、銃撃によるものが69%を占め、自宅での焼死(9%)殴打(5%)が続いている。5歳未満の子どもでは、59%超が銃撃によって殺害され、15%が自宅で焼死し、7%が殴打2%は地雷によって命を落としたとされている。
(引用「国境なき医師団」)

いくら人種が違うといえども、1ヶ月で、6700人もの人々を、どういう精神状態で虐殺できるのでしょうか!?

本当に人間とは恐ろしい生き物です。

難民となったロヒンギャの人々

出典「国連UNHCR協会

バングラデシュ避難するにも、険しい山の中を徒歩で避難したり、粗末な漁船に乗って海から避難する人もいるようですが、モンスーンなどの影響から避難中に犠牲になる過酷な状況のようです。

更にバングラデシュに難民キャンプに到着しても、2018年5月24日現在70万人から、日々増え続ける難民に環境が劣悪になっているという事です。

現在、2019年6月ですが、ロヒンギャ難民は、90万人ほどいるらしい。

ただ、つい最近の情報として、サッカーの長谷部選手が、ロヒンギャ難民と交流してきた内容が動画20190608(日テレNEWS24)にアップされたので参考にすると、「電気も水道も無い状態が続いているが、物資的には改善の傾向にある」らしい。

まだまだ人間らしい生活環境ではない事は事実であろうが、ちょっとだけホットする。

ロヒンギャ問題

ASEAN(東南アジア諸国連合)首脳会議

 

今日の新聞に、小さな記事でしたが、ASEAN(東南アジア諸国連合)首脳会議が、2019年6月20日から、タイの首都バンコクで開かれ、そこで、ミャンマーのアウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相が出席しロヒンギャに関する問題が主要議題となる予定らしい。

非常に難しい問題だと思うが、虐殺などせずに、話し合いで互いが生きられる環境を作ってほしいと願う。

 

東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議が23日、タイの首都バンコクで開かれた。22日に行われた外相会議ではミャンマーのイスラム教徒少数民族ロヒンギャの迫害について議論し、隣国バングラデシュに逃れたロヒンギャ難民の帰還スケジュールを明確にするよう求めた。(引用「産経新聞」)

 

難民をミャンマーに帰られるように首脳会議で話し合いをしたという事でしょうけれども、国籍が認められない限り安心して帰れないし、完全に安全が保障されるような環境を整備しなければ、きっと同じことが繰り返されると予想されるのではないでしょうか。

まだまだ、この問題は解決できなく時間が必要です。

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